簡単だし
2021-11-02
簡単だし
王道のひとつといえば、鰹節と昆布。
植物性と動物性の旨味成分が合わさると、相乗効果でおいしくなると言われています。
具体的には、それぞれの食材に含まれる、
グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸などの旨味成分が、
複合的に口の中に広がると、深みのあるおいしさとなります。
たとえば、
● 植物 = こんぶ → グルタミン酸
● 動物 = かつおぶし → イノシン酸
ということになります。
かつおぶしのダシは美味しいですが、漉す手間が、、、
と思う時もありますよね。
だしの素は便利は便利ですが、
それが無くても、おいしいダシは簡単にとれます!
その秘訣は、煮干し(いりこ)です。
煮干し(にぼし)は、小魚を煮て干した加工品の総称で、
魚としてはカタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシ、キビナゴ、トビウオ(最近人気のあごだし)などがあります。
一般的に煮干しというと、スーパなどでで手に入りやすい「カタクチイワシ」を指すことが多いようです。
で、この煮干しの利点ですが、、、
● かつおぶしのように漉す必要なし!
● お好きな方は、丸ごと具としても食べられてしまいます。
(カルシウムがとっても豊富!!)
実際の、手順はとても簡単。
『あらかじめ、こんぶと煮干しを水に漬けておいて、冷蔵庫に入れておきます。』
これだけ。
あとは火にかければ簡単にダシがとれて、すぐ味噌汁が作れます。
じっくり水出しでうまみを引き出しつつ、
熱をくわえて、さらにアップします。
たとえば、寝る前にとりあえず水に昆布と煮干しを入れて、
冷蔵庫に入れとく。
このちょっとした動作で、
「味噌汁作り、どうしようかな〜」というためらいが無くなって
心理的にもすごく楽になる(気がします)!
今朝はこの出汁で、
油揚げ、大根、しめじ、青ネギの味噌汁を作りました!
温かいスープが飲みたくなる季節、
ぜひお試しを!
深堀り知識
安達らは「煮干しの大きさと煮出し法の関係」についての論文を紹介します。
論文中では、煮干しの大きさを、小羽(5〜6cm)、中羽(7〜8cm)、大羽(9〜11cm)としています。
煮干しの大きさ別のおいしい煮出し方として、
● 小羽は、30分間水に漬けた後、3分間沸騰加熱する。または、浸漬なしで5分間沸騰継続する。
● 中羽・大羽は、沸騰後10分から30分間加熱する
ことでより嗜好性の高いだし汁が得られると報告されています。
お使いの煮干しのサイズをみて、上記も試してみると面白いかもしれませんね!
(引用:安達ら 日本調理科学会誌, Journal of cookery science of Japan 30(1), 2-8, 1997-02-20)